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青い春のわたしよ

あなたの眼に写るわたしは

ぜんぶじゃないし、

一部だけでもない

わたしはぜんぶ見せたいのに

どこもかしこも、

可愛く走り回る姿も

汚く這いつくばる姿も

れいごとを本気で語る姿も

悪態つく最悪な姿も、

すべて知って

それでも好きだよと言って欲しい。

それなのに

誰かがそれを邪魔をする。

その誰かは、紛れもなくわたしだ。

 

見て欲しい知って欲しいと言う

エゴの塊みたいな醜い荷物を

あなたにプレゼントだよって押し付けて

嫌な顔されるのを勝手に想像して

やっぱり怖いから

錆びた刃のような言葉投げたり

好きじゃないフリをなんかを

気付かないフリなんかを

してしまうのは

紛れもなく、

臆病で無責任なわたしだ。

 

 

そんな汚れたテーブルクロスの先を

ちょんと摘んでくれるあなたは

いつだっていじわるなくらいに

私の心を、欲を、愛への渇望を離さない。

お願いだから

それ以上は引っ張らないでね。

だけどやっぱり

この机から引き剥がして欲しい。

連れて言ってよ、どこまでも。

 

 

風になびいて

走っていれば乾くから

汚れた部分は

景色に紛れて分からないから。

気が付いたら、

あ、汚れてるね、模様かと思ったよと

笑ってくれるあなたがいる。

わたしも、バレちゃって照れ笑い。

 

 

何層にも重なる赤い夕日が見える。

それはやがて美しい模様になる。

あなたが摘んだ先には

変なシワができている。

暗がりで撫でると

線を感じる。

何本あるのか、どんな形なのか

分からない線が無数に伸びる。

それは、愛の数だよと

最後は星が教えてくれるのです。

 

 

あの星のひとつになるまで、

黄ばんでシワくちゃになって

何の役立たなくなったとしても

君は美しいよと愛してくれるのは

尊い、という、

あなたの最高の存在になれた証。

 

 

あの頃の悩み苦しみはなんだったのか

いったいなにに、

怯えていたのか。

わたしはあなたを愛している

ただそれだけで世界は良かったはずで、

あなたはわたしの心配をよそに

初めっから、両腕で抱えてくれていた。

それに気付かないわたしの若さは

愛と苦しみという、

現実には映されないのに

真実として身体全体に広がる物質を作り、

そしてそれは

永遠に過去の塵となって

消えずに胸の箱の中に積もっている。

もう開ける必要はないんだよと

ひっそり光を瞬いてる。

 

 

誰かを愛するって、

その素晴らしさと難しさは

言葉に出来ないなんて。

辞典は、ネットは、

友人は、先生は、家族は、

教えてくれなかったよ。

 

こんなにもわたしを呪って

それでもバカみたいに夢を見て

いつか、いつか、たどり着けますようにと

泣いたり笑ったりしながら

跪いて、あなたのこと祈るなんて

どうかしているよね。

跪いて、あなたのことを祈るなんて。

 

 

嗚呼、

青い春のわたしよ

どうか、祈ることをやめないで。

いつか辿り着いたわたしは

そんなわたしのことを祈ってるから。