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子供と大人の刹那

もう戻れないかもしれない

戻る気もしない

 

だけどもう一度戻ったなら

わたしは何をしたでしょう

 

後悔は恥

未練は負けよ、と思いながら

過去のわたしは少し悲しい顔をしてる

そんな気がする

 

可愛らしい姿に

柔らかく艶めく髪

全身からほとばしる生命力に

怖もの知らずな小さい子供

 

どうして悲しい顔をしているのと

隣に座って聴いてみる

 

本当は怖い

一人になってしまうのが

怖がっていると誰も振り向いてくれない

だから平気なふりをしているの

自分でも気が付かないように

いつも走り回ってるんだよ、

膝を抱えてそんな風に言う

 

とても、

とても美しく透明な水分でできた身体

シャボン玉みたいに

触れそうで壊れやすい何か

風に吹かれたらどこへ行ってしまうのか

美しさとは儚いものの

ひとつだけで、その場に留まる力が欲しい

だから

それをそっと包んであげる

 

きみは

おまえは

あなたは

もう一人じゃない

数十年後のわたしが声をかける

 

目の前にはもういないけれど

消えてしまったわけじゃない

わたしの中に、いつまでも